もちろん利用する際には注意すべき点もあります。
例えば、保険が外貨建ての場合です。
ドル建て終身保険の場合、貸付を受けると、もちろんドルでの借り入れとなります。
ここでドルでの受け取りであれば問題ないですが、円の場合だと為替の影響を受けます。
借りるときに円安で、返す時が円高であれば、一番いいタイミングです。
しかしながら、すべてがそううまくいくわけではありません。
逆の場合は、利息に加え、為替分まで負担しなければなりません。
外貨建てに加えて、契約者貸付を受ける場合、気を付けることとして、変額保険です。
この場合は円建てとなりますので為替の影響は受けません。
ただ変額保険は特別勘定によって運用されていますので、
契約者貸付をうけたときに、相当額分については予定利率での運用となります。
つまり貸付金額は、特別勘定ではなく、一度別勘定に移され、運用されるわけです。
具体的に、特別勘定のユニット価格が、以下のように動いた場合、
① 3月3日(100)、4月3日(50)、5月3日(100)
② 3月3日(100)、4月3日(200)、5月3日(100)
しかし3月3日に契約者貸付を受け、4月3日に返済して、5月3日を迎えた場合は大きな変化があります。
どういうことかというと、3月3日の特別勘定の評価が100だとすると、3月3日時点においてはユニット数は1で同数となります。
ただ4月3日を迎えると、①ではユニット数が2になるのに対して、②は0.5になります。
さらに5月3日になると、①はユニット数が2で評価が200、②はユニット数が0.5で評価は50となります。
結果的には①の場合のほうが特別勘定の運用成果がいいことがわかります。
これまで何度かソニー生命のグローバル・フランチャイズはいいとお伝えしてきましたが、ここで契約者貸付を選択することは得策ではありません。
なぜならグローバル・フランチャイズの運用は予定利率よりも圧倒的に高いからです。
運用成果が下がりそうな時に貸付を受けて、景気の底が見えてきた段階で返済するのがいいタイミングなのですが、世の中うまくはいきませんね。
いろいろとリスクはありますので実際に契約者貸付をする場合はご自身の責任でお願いします。